土一揆と国一揆はどこがちがうの?

中間試験対策の時、長岡君が質問した内容です。
「土一揆と国一揆はどこが違うの。」

「似たような事柄を比較し、その類似点・相違点を考えてみる」というのは、
非常によい勉強になります。この勉強方法は、中学だけでなく、高校でも、大学でも使えます。

歴史:長岡君の質問  「土一揆と国一揆はどこがちがうの?」

先日、中間試験対策(個人質問会)での話です。
 長岡君が こんなことを聞いてきました。

「土一揆と国一揆は、どこがちがうの?」

いい質問ですね。

注意深く勉強してなかったら、
     そのままやり過ごすところです。

  一言で言うと、
     一揆の「中心メンバー」がちがうんです。

   土一揆は、その時の「農民」が主役です。
   それに対し、国一揆は、「国人」が中心になってます。

と、まあ、ここまで説明したら、長岡君は、

  「『国人』って、なに?」 
 と聞いてきました。 
    納得するまで質問するのは非常にいいですね。

国人とは、その地方に住んでる武士です。
ただ、この武士は普段は農民と同じような生活をしています。
戦いの時だけ刀や槍を持って武士になるのです。「地侍」ですね。

  おおよそこういう理解で十分です。

 
でも、長岡君はまだまだ納得しません。疑問が次々に湧いてきて・・・

長岡 「土一揆は、農民だけでやったの? 農民は戦い方知らないから、無理なんチャウ?」

塾長 「中心メンバーが農民だったんだね。
     国人も普段は農民の生活をしてるんで、やっぱり脇役的に参加したんですよ。
     国一揆のときは、国人が中心メンバー。今度は農民が脇役的に参加してるんです。」

長岡 「一揆の目的は同じ? もし同じなら いつも一緒にすればいいのに・・・。」

塾長 「いや、やっぱり ちがってたんだ。
     土一揆では、農民は、支配者に対して『年貢を軽くしてよ!』といってるんやね。
     最終的には『徳政一揆』といって、借金チャラにするところまで要求してる。
     国一揆は、当時の支配者(守護大名)への反抗なんです。
     もちろん年貢のこともあったんだろうけど、
   主な目的は、
            『守護大名が自分たち武士を雑に扱う。不満だ!』
            というんで 反抗したわけ。」

長岡 「ふ~ん。でも、考えてみたら、一揆起こすなんてすごいなぁ・・・。
            なんで一揆を起こせるようになったんだろう?」

塾長 「この時期、農民の生産力が飛躍的に伸びてるんだよ。農民が豊かになったんだ。
            そして地域ごとに自分たちの組織を作ってるんやね。自治的組織を作ったというわけ。
       この組織(村)を「惣」というんだ。
           自分たちで色々やろうとしてるところに 支配者がゴチャゴチャ口出ししてきたら、
        そりゃ、頭にくるよな。一揆も起こしたくなるサ。」

もっと話は続いたのですが、このあたりで止めておきます。
中間試験には、それ以上のことは必要ないですから。
2年生は、このあたりも しっかり教科書で読んでおいて下さい。
このあたりは、なかなかイメージしにくい部分です。

 ※ 中学生なら、この程度で十分です。高校では もう少し正確に勉強して下さいね。

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