文章問題の考え方|中学入試、小学校高学年

方程式で解くのは、効果的か?

小学校高学年の問題集や中学入試問題集を見てみると、「方程式を使えば簡単に解けるのに・・・」と思うかもしれません。

この時、お子さんを教えている親は「方程式を教えちゃおうかな?」という気持ちになります。
そういう人、結構な数、います。

でも方程式で解くのは、お勧めできません。
理由はこうです

理由1
問題作成者は、方程式で解くことを望んでいません。
方程式で解くような思考感覚を求めていません。

この問題を通して鍛えようとしているのは「ひらめき感覚」なのです。
中学入試でも「ひらめき感覚」を持っている子を求めています。
カミソリのように頭の切れる子を求めています。

理由2
方程式を理解し 熟練するには、かなりの努力を要します。
その割には方程式が活躍する場面は少ないのです。

特に、成績の良い中学校の入試問題ほど、「方程式が使えない問題」を出してきます。
仮に方程式で突き進んでも、分数方程式になったりします。
分数方程式は高校の範囲です。

だから「お子様に方程式で解かせようとする」のはコストパフォーマンスが悪いです。
方程式を利用する方法は、オススメできません。

線分図や面積図で考えるのは、どうでしょうか?

結論としては「十分ではないけれども、まぁ OK かな」というところです。

理由1
図示するためには、問題を十分に理解しなければいけません。

図解するのは「正確に問題内容を捉える」練習になります。

その意味では、図的に考えるのは大変良い方法です。
多くの塾で、線分図や面積図で解く方法が使われています。
大阪進学塾でも使っています。

 理由2
図示することにより「視覚的に考える」ことができます。

ただボンヤリ考えるより、図を使って考える方が、随分と考えやすいです。
また図の中に色々と数値を書くことで、一層考えやすくなります。

理由3
しかし満足できないところもあります。
「視覚による思考」では、「一瞬のひらめき」から若干距離ができてしまうのです。

この点を補正するためには、「仮定して考える」方法がよいでしょう。
これが最もオススメの方法です。

「仮定」を使って解決の糸口を探す方法

鶴亀算などが典型的な問題です。
その他にも色々な問題で、非常によく使われています。

例えば、「全部がカメだと仮定すると・・・」と考えるやり方です。

「仮定を使って考える」とは?


「仮定した内容なら、こうなるはずだ」

「しかしこの問題は、そうなっていない」

「この違いはどこから生じてくるのか」

と考えるのです。

慣れてくると、図示しなくても一瞬でひらめくことができます。

図示して考えた時でも、もう一度「”仮定”という方法を使うとどうなるか」と考えてみることをお勧めします。

 

頭の中で「図で言うと、どの部分が仮定になっているのか」を考えてください。
この思考方法は、小学校だけじゃなく、中学でも高校でも一般社会でも使われています。

頭の良い人は「仮定を使った思考に熟練しています

 

大阪進学塾 公式サイト