中学社会(公民)|地方自治って、よくわからない  
地歩自治って?


「地方自治」を習ったけれども、細かい言葉と制度がたくさん出てきて、なんだかよくわからない。

いったいどんな考え方をしたらいいの?

「地方自治」って、なんだか わかったような わからないような・・・

「『地方自治』って、なんだか、わかったような、わからないような・・・、スッキリしないところだ。」
こう言う生徒が多い。「なるほどなぁ!」と思う。
見ていると、みんな、一生懸命に地方の組織などを暗記している。悪いことではないんだ。
それを覚えることは必要なことなんだ。

でも、
『なぜそのような組織を作ったのか。

  国の組織とちがうのはなぜか』
                                             をわかってない。

根本がわかってないので、関連がつかめないでいる。

そういえば、2年ほど前に 彩ちゃんが、
「国と地方では、どうして制度がちがうの?」
と聞いてきたことがあった。

彩ちゃんは、非常に勘のいい生徒。
 「何かここには根本的な違いがあるなぁ・・・」と感じたようだ。

こういう「勘の良さ」というのも絶対に必要でだね。

塾長 「彩ちゃんね、『日米安全保障条約を これからどう考えていくか』という問題と、
   『駅前にちょっと置いてた自転車を 放置自転車として持って行かれた。
   取り戻しに行ったら、今までは1500円だったのに、3000円になってた』
   という問題とでは、どちらの方に関心がある?」

彩ちゃん 「そりゃぁ、3000円。 それに安保条約のことは、私、分かれへんもん。」

塾長 「だろ! 誰でも身近なことはよく知ってるし、判断できるんだよ。 
   しかも、自分に直接関係することだから、真剣に考えるしね。」

彩ちゃん 「あ、なるほど・・・。国のことは、問題が大きすぎてなかなかわかりにくい。
     でも、地方のことは、自分に直接関係することだから、わかりやすいんや。
     だから、市民が直接に色んな請求をできたりするんやね。」

塾長 「そう。地方の場合には、直接民主主義が上手く機能しやすいんだよ。
    他にもいくつか「地方であることから生じる特質」があるよ。
   でも、一番わかりやすい視点は、ここだと思うね。」

彩ちゃん 「いつもそのことと結びつけながら考えればいいんですね。」

塾長 「結局、
  『地方のことは、

  私たちの生活に密着した事柄だ』

                                               ということなんです。
   ここから色んな事が生じてくるんです。」

彩ちゃん 「うん うん。 なるほど!」

公民(特に法律制度・政治)は、「根本的特質」をしっかりわかることが大切。
その上で、細かな制度を覚えて下さい。
人権のところでも 同じような気持ちで取り組んで下さい。
例えば、
 「自由権と社会権はどこに根本的違いがあるのか。なぜそのような違いが出てくるのか」
などです。

※ 放置自転車の回収料金は、3000円ではありません。
  話を分かり易くするために 勝手に金額を書いただけです。