法治主義とは?

法治主義以前は、人による支配でした。
支配者が非常に優れた人なら良いのですが、もしアホな王様なら、国民はエラい目に遭います。

王様の気分次第でどうにでもなるなんて、無茶苦茶です。

市民革命によって、市民は王様から権力を奪い取りました。
このことは歴史で習ったと思います。

 さて、市民(とりあえず「国民」と思って下さい)は、自分たちの代表として、国会議員を選び、議会を作ります。その議会で法律を作ります。その法律は、国民自らの代表が作ったものですから、当然、国民はそれに従わねばなりません。(自分で「こうする!」と言った以上、それには従うべきですよね。)

  橋を造ったり、税金を取ったりするのもみんな、
法律に従ってやればいいわけです。

自分たちで決めた法律に従うのですから。裁判ももちろん法律に従って行われます。

 それがたとえ「良くない法律」であっても・・・自分たちの代表が決めたのだから、「自分が決めたものを自分が守る」わけで・・・やはり守るべきだというわけです。
これが「形式的法治主義」といわれているものです。

 その後、「それはおかしいのではないか。良くない法律なら守る必要がないのではないか」という考え方が出てきます。「実質的法治主義」といいます。

 これ以上突っ込むと、大学の法学部のレベルまでいってしまいます。
「法の支配」との違いまで、いわざる得なくなります。

 一応「形式的法治主義」までを理解しておけば、
               あとはその時に本を読んでも、わかりやすいと思います。