
「権力分立の基本の考え方」がよくわかりません。
一応「権力分立の図」は覚えたのですが、内容がよくわかりません。学校の授業でも簡単な説明があっただけです。
権力分立の根本的発想は、
「権力に対する強い警戒心」
「人間の弱さ」
にあります。
権力は非常に強い力を持っています。人々を幸せにする一方で、使い方を誤ると、戦争を引き起こすなど、人々を不幸のどん底に導くこともあります。いわば「原子力」のようなものです。
非常に慎重に、そして暴走しないように、取り扱う必要があります。
一方、人間はどんなに素晴らしい人でも、一度権力を握ると次第に権力の魅力にとりつかれて、考え方そのものが変わっていきます。
どんな人間でも、権力を全面的にゆだねるほど信頼することはできないのです。
これは今まで人類が多くの辛い経験をして、ようやく手に入れた英知の結晶です。
一人の人間が、権力という極めて強い力を持つものを、自分のために好き放題使う。
これを許せば、国民は不幸になります。
そこで「安全装置」を設けたのです。
その安全装置が「権力分立制度」です。
さて、そうすると、
「権力分立制度は、具体的にどのような仕組みになっているのか」
「なぜそれが安全装置として働くのか」
という疑問が当然出てきますね。
これに関しては、また別の機会にお話しします。
今回は「基本発想」だけということにしておきます。