俺はシュンスケ。中学3年生だ。
期末試験が3日後に迫っている。何もやっていない。
この一週間、勉強したつもりだったけど、何をやったのかよく分からない。これじゃテストの点数ボロボロだ。
どうしたらいいんだ。
いろいろと考えた結果、塾長に相談してみることにした。
シュンスケ君から相談を受けた私(塾長)は、こうアドバイスしました。
あと3日。
3日あれば、それなりのことができるよ。
でも的を絞らないと、結局何をやったのか分からなくなるね。
この一週間、気分のままに勉強してたんだね。
塾では、計画的にやっているから、シュンスケ君はそれほどボロボロにはならないと思う。
けれどもこのままなら伸びないね。
シュンスケ君は「うん、わかった。でもこれからテストまでの間、どうしたらいいの?」という顔をしている。
彼にしたアドバイスをここに書いてみます。
目次
1,ヤマをかけろ。時間がないんだ! 2、わからない問題は、早めに誰かに教えてもらえ。 3、提出物は完璧にやらなくてもいい。とにかく提出だけはしろ。 4、ため息つくより、とりあえず目の前の簡単な問題を解いてみろ。 5,スマホは強力なお助けマン。でも「危険なもの」なのは間違いない。 |
1、ヤマをかけろ。時間がないんだ!
(1)「満点狙い」と「80点狙い」の場合では、ヤマのかけ方が異なってくる。
「満点狙い」なら、今のところそれなりの数学の実力があると思うので、ワークのレベル C に問題を絞ろう。他の問題はやらない。
「80点狙い」の場合、簡単な問題はしない。だって絶対できるのだから。
レベル C の中で特に難しいものもやらない。
定期テストでも10問中10問目あたりは、かなり難問が出てくる。その対策をするより5番目から9番目までを確実に解けるようにしよう。
2、分からない問題は、早めに誰かに教えてもらえ。
(1)塾の先生にお願いする
ヤマかけは 結構外れる。というより、かなり外れる。
競馬みたいなものかな。競馬だって予想屋さんがいるだろう。定期テストにも予想できる人がいるんだよ。
塾に通っている人は塾の先生にお願いしてごらん。
「あと3日。15問選んで欲しい。お願い!!」なんて言えば、やってくれるかも。
ただ塾の先生は時間給で仕事していることを忘れないでね。
普通のベテラン講師なら60分4000円ぐらいの人が多いよ。
15分考えてもらえば1000円その先生から奪い取ったことになるよ。
それだけじゃない。その先生の商品(知識・情報)をタダでもらうことになる。
こういう事も少し頭に入れておくといいね。
すごくシビアに思うかもしれないけれど、これが時間給で働く人の実感だよ。
当然、問題集を持って行って「この中から15問」という具合に出来るだけ絞り込んでお願いすること。
何もなしに「何か15問コピーして欲しい」ではダメ。
「80点以上取りたいねん」というように、具体的に言うこと。講師の先生も、やりやすくなる。
解けない問題を持っていく場合、塾の先生に尋ねるのは良い方法です。
ただし上にも書いたように、授業時間外に質問する時は、「講師の時間を頂いている」気持ちを忘れないようにしてください。
具体的に言うと、「わからない所をかなり絞り込んでから」質問してください。
自分がどこまで考えて、どこで行き詰まっているのかを、明確にして質問してください。
何の準備もしないで、いきなり「相似の計算が分からへん。教えて欲しい」では、どうにもなりません。
講師は次の授業があるかもしれません。講師が帰る時でも、新たな仕事が待っているかもしれません。
ベテランの時間講師の人は、そういう可能性が大きいです。その辺りを考えに入れた上で、質問したほうがいいです。
(2)学校の先生にお願いする
学校の先生に聞くのも悪くはない。だけど考えて見れば、出題者に「どれが出るか教えて」とお願いするようなものだね。多分「授業中で言ったよ」とか「全部」とか言われるのがオチだよ。
先生の立場に立って考えてみてよ。出す問題を漏らすわけにはいかないんだよ。
学校の先生に解き方を尋ねるのは、かなり良い方法です
テスト前は職員室に入れないと思うので、教室で質問することになります。
そうだとすれば、5分か10分で理解しないといけません。
質問する前に、自分でかなり考えておかないといけませんね。
なんだかんだ言っても、学校の先生は質問に来た生徒を邪険には使いませんよ。
むしろ、可愛いと思っていますよ。
(3)友達に教えてもらう
大体は友達に聞く人が多いね。
悪くないよ。持つべきものは友達!!
だだ、同じレベルの友達では、一緒に考える事になって、時間の無駄!
あと三日しかないのだから。
自分よりグンと成績のいい友人に教えてもらおう。
成績のいいやつは、結構その辺りの勘がいいんだよね。
もちろん、外れたからといって恨まないように。
友人に、わからない問題を教えてもらうなら、ヤマをかける時と同じように、自分よりかなり成績のいい人に教えてもらいましょう。
(4)感謝の気持ちを忘れないこと
帰りにポテトチップスとかサンドイッチとかを一つでも買って渡した方がいいよ。感謝の気持ちだよ。
ポテトチップス1袋より確実に価値のある情報を貰ったんだから。
3、提出物は完璧にやらなくてもいい。とにかく「提出」はしよう。
(1)提出物は早くやっておくべきだった
提出物というのが、結構厄介なんだよね。
本当ならテスト10日前には全部仕上げておいて、10日前からは「難しかった問題だけ2回目に入る」というのがベストなんだ。
そうすれば提出物なんかで試験対策をかき回されることはなかった。
でもシュンスケ君はワークが半分以上残ってるんだろう。
しかも できなかった問題は放置したままだよね。
そして今は3日前。状況がかなり厳しい。
(2)解く問題を限定せよ
そこで
「完全に分かっている問題はやらない」
というのも一つの方法だ。
先生の印象は良くないけれど、解けなかった問題、解けそうな問題に絞って、それを何回も解いた方が良い。
絞り込んだ問題は提出ワークには「鉛筆で書いて」「消して」また「解いて」というように、何回も練習した跡を残しておこう。赤ペンで答えを写したような形にしてはいけない。繰り返した跡が残らない。
「わかる問題には手をつけなかったけど、わからない問題には何回もチャレンジしたよ。怠けていないよ。勉強のやり方が違うだけ」というアピールをしておこう。
よほど頭が固い先生ならともかく、学生時代それなりの成績を取っていた先生なら、「なるほどね!」とわかってくれるはずだ。ただし「高得点という結果を出す」ことが必要だよ。
(3)内申点は大丈夫?
3年なら内申点が気になるかもしれない。
でもね、提出物による内申点より、テストの点数の方が圧倒的なパワーを持ってるよ。
大事なのは、「数字・点数」です。
4、ため息つくより、目の前の簡単な問題を解いてみよう
(1)ため息は「やる気」をなくさせる
あと三日でこんなにもやらないといけない。そう思うと、ため息が出てくる。
その気持ちはよくわかります。
でもね、10回ため息ついても数字の問題が解けるようにはならない。
それにため息の回数だけ気分が落ち込むよ。やる気がなくなってくる。
(2)簡単な問題を、ちょっとだけ解いてみよう
まあ、とにかく簡単な問題をちょっとだけ解いてみようよ。
シュンスケ君は塾で使っているカード問題を持ってるだろ。その中から「ほとんど覚えている」という数学の問題を抜き出してごらん。
5枚ぐらいでいいかな。それをゆっくり落ち着いて解いてごらん。行動し始めると そのまま勉強する流れになっていくよ。そうなる人が多い。
最初の一歩が「あぁ・・・、気分が重い」というだけなのです。
机の上に本やプリントが散乱しているのなら、その片付けから入ってもいい。
片付け終わって「今日はおしまい」という人もいるけれども、それでも勉強をしやすくなるのは、間違いない。3日前なのを忘れないようにね。
5,スマホは勉強のお助けマン。でも「危険なもの」なのは間違いない
「10分間だけゲームをやってから、勉強しよう」というのはやめておこう。
10分だけでゲームをストップするのは難しい。
スマホを「勉強中の調べ物に使う」のなら、スマホを手元に置いておくことを勧める。
しかし、スマホの着信音が聞こえたらそわそわするというのなら、スマホは見えないところに置いておこう。
私は基本的に「文明の利器は積極的に使いこなすべきだ」と思っている。
スマホなどは「どれだけ実力アップに役立つか」すごいと思う。評論家・先生・親は、なんだかんだ言うけれども、スマホはやっぱり素晴らしい可能性を持っている。
これを使わない手はない。
要は「本人次第」なんだよ
ゲームや LINE で「時間の無駄遣いをする」のなら、これから何をやるときでも時間の無駄遣いをするだろう。テレビが出始めたときも、マスコミは同じことを言ってたからね。
今時テレビにそんなこという人はいないよね。
ゲームや LINE だって「実力をつける道具」としてみれば、素晴らしいものだと思うよ。
使い方次第ですよ。
特にあと三日しかないという場合 YouTube は抜群に役に立つ。
ここでゲームの方に脱線するようなら、「自分の本気度はその程度!」ということだ。
その程度だということを、君自身が行動で示しているのだから。
YouTube は便利です。
ただ、難しい問題の解説はあまりありません。あっても「有料」だったりします。
私が少し難しい問題も解説しています。
もしよければ、参考にして下さい。なお「無料」です。
「ないしょの数学解法テクニック」で検索してもらうと、すぐにわかります。
もともと塾生の予習・復習のために作ったものです。格好良く編集したりはしていません。
しかし、できるだけ分かりやすく説明したつもりです。あなたの役に立つなら嬉しいです。
残り3日、きちんとコントロールして行動すれば相当のことができます。
気分のまま動くと、ほとんど何もできないです。
・ヤマをかけろ。時間がないんだから。
・わからない問題は、早めに誰かに教えてもらえ
・提出物は完璧にやらなくてもいい。ともかく提出だけはしろ
・ため息つくより、目の前の簡単な問題を解いてみろ
・スマホは強力なお助けマン。でも「危険なもの」なのは間違いない